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女性のキャリアアップ。それを停滞させるひとつの要因として『結婚と出産』を思い起こす人もいると思う。では家庭を持つことで、女性はキャリアアップを諦めなければならないのか。それは違うと断言できる。Kさんは、自分のキャリアを活かした理想の転職を実現し、新たな夢を実現させようとしている。

発想の転換で、出産と
育児を自分の強みに

介護福祉士の資格を持つKさんは大学を卒業後、総合病院で看護助手として働き始める。福祉の仕事は子どもの頃からの憧れだった。しかし出産のため5年ほど勤務したこの職場を退職することに。子どもを授かったことはもちろん嬉しかったが、本音は“もっと仕事がしたい”だった。
「子育てが落ち着いたら仕事をまた始めようと考えていました」。

現在『ツクイ』で正社員として働きながら5歳と小学校3年生の2人の女の子を育てている。
「仕事中は近くに住む夫の両親が子どもを預かってくれています」。
『ツクイ』は介護業界への派遣を扱っている会社だ。自分のキャリアが活かせると思った。最初に応募したのは正社員ではなくパート事務。なぜパートを選んだのだろう?
「正社員だと時間に追われそうで、家庭に影響するんじゃないかと思ったんです。だから時間を“ここまで”と決めて働けるパートを探していたんです」。
持ち前の笑顔と柔らかい話し方、そして介護の現場を知っているということで採用が決まった。

ところが半年ほど勤務したのち、思いもよらない誘いを上司から受けることになる。
「正社員になってみないかと言われたんです。営業職ですね」。
営業の仕事は医療福祉の企業と、その業界に就きたいと希望する求職者とのマッチング。現場で培った経験が存分に活かせる、またとないチャンスだった。
「やりたい気持ちはあったのですが、本当にやっていけるだろうかという不安もありました」。

時間にこだわり、パートを選択したKさん。それは過去に、こんなことがあったからだ。
2人目の子どもを授かる前に、正社員としてある職場で、じつは働いていたことがある。それは老人ホームでの介護職だった。
「介護の仕事が好きなので、とても充実していました。夜勤も全然平気でしたね。ただそのせいで、家庭とのバランスが崩れていたのかもしれません。当時も両親に子どもをお願いしていて、迷惑をかけてばかりでした」。

家族を犠牲にしていたという罪悪感はすぐには拭えなかった。正社員ともなれば、目に見える成果が求められるだろう。成果を出すためには時間を自分自身で工夫しなくてはならない。それが私にできるのだろうか。同じことの繰り返しになるのではないか。

悩む日々を送る中、後押しをしてくれたのは、両親だった。
「やりたいことをしっかりやりなさい。私たちは孫と一緒にいる時間が増えてうれしいから」。

忙しいを言い訳にしない
できる限り自分でやる

ひとつ心に決めたことがある。
「以前の職場では忙しいことを言い訳にしていた自分がいました。その考えを改めようと思ったんです」。仕事にやりがいを求め、家庭に安息を宿し、子どもたちに未来を残す。Kさんの新しい生活が始まった。
家族と過ごす時間は確かに減った。しかしその分、休日は子どもたちと思う存分に話をした。
食事は自分で作る。難しいときは母親にお願いするときもあるが、それはごく稀なことだ。

家庭と仕事を両立させる上で大切なことがある。
「仕事を家に持ち帰らないことですね。悩みがあると、つい家族に八つ当たりしてしまうことってあると思います。そうならないためにも仕事の課題は社内で解決させます。上司も同じ考え方ですので、とても心強いです」。
家族の大切さを訴えるKさんに会社も協力を惜しまなかった。子どもの学校行事を考慮し、スケジュールを組んでくれたりもした。

正社員になって嬉しかったことは、諦めていた夢が実現に向けて動き出していることだ。それはケアマネージャーの資格を取ること。Kさんは理想の職場とキャリアアップをつかんだ。

理想の転職を希望する女性にとって会社選びは重要だ。ひとつポイントを挙げるなら、その職場で働いている女性が、どのように活躍しているか、面接でしっかり確認することが大切だろう。

「周囲の協力や理解を得ることは、とても重要ですし心の支えになります。でもしたいと思うことがあれば思い切って飛び込んでみてほしいです。チャンスは限られていると思うので」。

株式会社ツクイ 人材開発事業部 Kさん

転職経験は2回。『家庭と仕事の両立』という難しい課題を、意志の力と行動力で解決。5歳と小学校3年生の2人の女の子を育てながら、同時に自分自身のキャリアアップを重ねる。

取材協力企業

株式会社ツクイ

神奈川県横浜市港南区上大岡西1-6-1
ゆめおおおかオフィスタワー16F(本社)

http://www.tsukui.net/

設立/1969年6月
資本金/13億5955万2500円
事業内容/在宅介護事業、有料老人ホーム事業、人材開発事業

正社員採用へのアピールポイント

人事担当者から

「これで大丈夫、心配ない」
課題は社内で解決

家庭と仕事をうまく両立させるには、両者に明確な“線”が引けるかどうかだと私は考えます。勤務時間を強制的に制限するとか、それもひとつの手段かもしれませんが、私としては精神面での線引きを重視しています。たとえば仕事の悩みを家庭に持ち帰らせないようできる限り努力すること。その日に生まれた課題は、その日のうちに社内で消化するんです。しっかり話を聞いて解決策を一緒に考えて、最後は『よしこれで大丈夫、心配ないよ』と言って席を立ちます。それはなにも女性に限らず、男性もそうですよね。
もしかしたら「なんとかしたい」というKさんの強い意志と頑張りに刺激されて、会社や私自身が動かされているのかもしれませんが(笑)

キャリアアッププロセス

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